|
|
| ←前の記事へ・TOPICS一覧に戻る・次の記事へ→ |
| フォーブス日本版(2005.9月号) |
| 世界に焼酎を仕掛ける三井物産の中村商法 |
 |
海外でも一大ブームを・・・と意気込むのは国内で焼酎ブームを巻き起こした三井物産九州マーケティング営業部の中村鉄哉部長(45)だ。この7月にはフランスワインの本場ボルドー市で、焼酎のキャンペーン展開と本格的な売り込みを始める。同市と姉妹都市にある福岡市も前面協力の構えだ。3月にパリで試飲会を開いたところ、上々の反応ぶりだったという。
中村部長は「スタッフも増えたことだし、秋には逆に地場に埋もれたワイナリーを発掘し"ルネッサンス方式"で新しいワインを開発し日本へ輸出したい」と鼻息は荒い。
地元産品の掘り起こし
ルネッサンス方式とは、焼酎ルネッサンスと銘打ち国内でブームを仕掛けた中村商法のことだ。そもそも中村部長が東京本社の不動産部門から九州支社に転勤になったのは6年前のこと。その栄転祝いに勧められるまま焼酎を口にしたのだ。「下戸だった私が思わず数口進むほどうまく、さわやかだった」(中村部長)
こうして、地方にはビジネスモデルを構築すればまだまだ商機が眠っているとし、赴任後、九州各県の蔵元めぐりの毎日が続いた。役立ったのは中小企業診断士と宅地建物取引主任者の資格。蔵元の相談に応じるうち「個性を生かした高級焼酎を」ということに発展、"焼酎ルネッサンス"と名付け、業務用酒販店とも連携しながら首都圏をはじめ全国に販売のネットを広げたのだ。現在は約50種類、月間10万本強が出る。
この事業は地方の特産品を全国レベルの製品にまで押し上げたこと、流通経路を短縮したこと、ラベルなど副次ビジネスにもつながったことなどの特徴がある。現在はリキュール類の"新・伝説の焼酎ルネッサンス"も好評だという。また、昨年はニューヨークとロンドンでキャンペーンを展開、すでに一部の銘柄の輸出も行われている。今日も焼酎サムライ・中村は世界を駆け回っている。(ジャーナリスト 久保 巌) |
|