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| MONOマガジン5月2日号(2006.04.16) |
| 連載第3回菱沼勇人の「焼酎道楽」 |
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「阿うんの人」「諸葛」
本格芋焼酎40度/25度
7350円/2625円
櫻の郷醸造 宮崎・北郷町
TEL:0987-55-4134
http://www.obisugi.co.jp/ |
原酒の定義とは、蒸留後の水を一滴も加えずに蒸留したそのままの酒ということ。芋焼酎は蒸留直後の原酒でも多少のガス臭はあるものの喉を痛めずに飲めるという点で特徴的である。
これまで多くの芋焼酎は3ヶ月から半年程度タンクに貯蔵し、ていねいに澱をすくうか、ろ過してにごりがなくなれば出荷するというのが一般的であった。むしろその香りと味わいを楽しむためには極端なろ過をせず、新酒で楽しむべきものだという方も多い。
「阿うんの人」は3年以上貯蔵した原酒40度の芋焼酎である。代表の寺田徳男氏は井上酒造の代表を兼務しながら98年に長期貯蔵専門の会社として櫻の郷醸造を設立、当時としては常識外れの4000基の甕を中国から輸入し貯蔵酒に取り組まれている。管轄税務署からは原料買付高と出荷高の乖離を指摘されたこともあったとか。そしてその後の芋焼酎人気である。経営者としての英断が他社にはない決定的な成功要因となった類稀な例であろう。
蔵内に整然と並ぶ500kgの甕は圧巻である。素焼きの甕には遠赤外線効果があるうえ、微細な孔から空気が通ること、いわゆる「甕の呼吸」により熟成が進むという。原酒とは思えない柔らかさ、白麹のやさしい甘みが楽しめる。兄弟の「諸葛」は5年以上の貯蔵酒が80%以上という黒麹の芋焼酎。黒麹ならではの黒蜜のような甘く厚みのある特徴。
最近はこのような限定生産の本格焼酎をオールドクラックバーで楽しめるところも増えてきた。帝国ホテルのメンバーシップバーGolden
Lionもそのひとつ。3月22日に改装も修了しニュークラッシックスタイル(?)で楽しめるはず。キープ価格1本1万8000円は高級ブランデーと肩を並べる品格ある1本である。
蔵の貯蔵庫に眠る4000基以上の素焼きの大甕で熟成が進む
蔵に併設される「焼酎道場」では昔ながらの手作りにより仕込みが可能
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プロフィール/菱沼 勇人
オーバルワン代表取締役。SSI認定酒匠、きき酒師、焼酎アドバイザー、SSI東京支部役員。1961年神奈川県生まれ、慶應義塾大学在学中の84年に学生ベンチャーで起業、98年に独立創業し現職。情報通信など大手企業の商品・サービス開発や事業開発に20年以上従事、数多くのヒット商品を手掛ける。毎日数万行の消費者購買履歴をネット経由で取り寄せ、販売事実を基礎にした現場改善で繁盛店づくり、ヒット商品づくりに貢献する。ヒト、モノ、カネ、ITにプラスして地場産業など日本伝統文化の「イキ」を追及する。日本再生の現場主義経営者。
酒匠(さかしょう:Master of SAKE Sommelier)とは「きき酒師」の上位資格、目指すのは究極のテイスター。日本酒の酒米品種もきき分ける嗅覚を持つ。SSI認定。 |
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