ルネサンス・プロジェクトは、地場に埋もれている幻の焼酎を発掘・復興・革新!


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NYジャピオン351号 (2006.04.27)
酒匠 菱沼勇人の のんだくれ日記
〜今宵の逸品〜
覇龍神/立志伝(錦灘酒造株式会社)本格芋焼酎25度
NYジャピオン掲載
先日鹿児島市内の河内源一郎商店を訪問した。たまたま山元社長がいらっしゃったのでご挨拶したところ2時間近く麹菌や紅酢、甘酒の効用などについてお話しを伺うことができた。

この会社、実は焼酎業界では知らぬ人のいないバイオテクノロジー企業である。「商店」という名からは想像もつかないが国内の麹菌のシェアの90%以上をもつ超優良企業なのである。河内源一郎は旧大蔵省の技官として鹿児島に赴任した折、安定した焼酎作りの相談を受けるうち、その基本は「麹」であると看破し研究に没頭、明治43年開発に成功した「泡盛黒麹菌」、学名「アスペルギルス・アワモリ・ヴァル・カワチ」はまたたく間に日本の麹菌の主流となり、また大正12年黒麹菌から天文学的確率で発見された突然変異種、河内白麹菌はその後の焼酎業界において90%以上のシェアを誇る麹菌となった。

河内源一郎の娘婿が現社長である山元政明氏である。源一郎氏の遺志をついで河内式自動製麹装置や河内式蒸留装置を開発、生産設備まで含めた本格焼酎の近代化に貢献する。ご子息の山元正博氏は鹿児島空港近くの錦灘酒造の会長である。他社にはない独自の麹菌を使った焼酎は香りと味わいに決定的な個性を持つ。立志伝は王者の風格を持つ黒麹と、糖化能力の優れた麹菌を使い贅沢に仕込んだもの、覇龍神も独自の白麹を使用する。すでにこの2商品は昨年からニューヨークでも販売されている。

プロフィール/菱沼 勇人

オーバルワン株式会社代表取締役。SSI認定酒匠、きき酒師、焼酎アドバイザー、SSI東京支部役員。1961年神奈川県生まれ、慶應義塾大学在学中の84年に学生ベンチャーで起業、98年に独立創業し現職。情報通信など大手企業の商品・サービス開発や事業開発に20年以上従事、数多くのヒット商品を手掛ける。毎日数万行の消費者購買履歴をネット経由で取り寄せ、販売事実を基礎にした現場改善で繁盛店づくり、ヒット商品づくりに貢献する。ヒト、モノ、カネ、ITにプラスして地場産業など日本伝統文化の「イキ」を追及する。日本再生の現場主義経営者。

酒匠(さかしょう:Master of SAKE Sommelier)とは「きき酒師」の上位資格、目指すのは究極のテイスター。日本酒の酒米品種もきき分ける嗅覚を持つ。SSI認定。