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| 西日本新聞(2006.07.03) |
ボルドーワイン祭
●●姉妹都市・福岡市を窓口に●●九州−欧州の交易拠点化
300人渡仏、物産商談会も・・・親善から実質交流へ |
フランス南西部のボルドー市。姉妹都市である福岡市をメーンゲストに6月29日から4日間開催されたワイン祭は、世界のネゴシアン(ワイン仲買業者)とともに福岡をはじめ九州の商業、文化、大学関係者や一般市民ら約300人が訪れ、まるで日本と欧州の交易拠点のようだった。来年、4半世紀を迎える両市の関係は、単なる親善から、人とモノが動く実質交流へと発展してきた。
●焼酎は既に進出
福岡市のラーメン、菓子、久留米絣、九州各県の農産加工品、焼酎、清酒、茶、沖縄の泡盛・・・。ワイン祭初日の6月29日、ボルドー市商工会議所で、九州・沖縄の産品の商談会が行われた。ボルドー市を含むアキテーヌ地方から、食品販売会社など9社が参加し、各商品の担当者から熱心に説明を受けた。
九州側の窓口となった福岡商工会議所は「九州の玄関口という視点で市の枠にこだわらず、九州・沖縄全体の産品の販売拡大を推進したい」という。商談会では具体的な輸出入の手順まで話が進んだ企業もあった。
●仏の対日戦略も
一方、ボルドー側にはワインの世界市場拡大という大きな目的がある。ワイン貿易で世界トップにあったフランスは2005年、輸出量でイタリア、スペインに続く3位に転落した。その背景にはチリやオーストラリアなどの新世界ワイン台頭のほか、銘柄の多さや原産地統制呼称(AOC)制度の複雑さがある。
不振打開のため5月には、経済成長の著しい中国への販路拡大を目指し8年ぶりに香港でワイン国際見本市「VINEXPO」を開いた。日本は既に第4位の輸出相手国だが、銘柄や生産年ごとの味わい方や、AOCによる見極め方知ってもらい、さらに楽しんで消費量を伸ばしてもらおうという戦略がある。多くの九州の関係者が実際に試飲し、シャトー(醸造所)などを視察した今回のワイン祭は、願ってもない機会だった。
●友好関係生かし
福岡、ボルドー両市は1982年に姉妹都市となった。その後、美術展や使節の相互訪問、短期交換留学など一般的な友好関係を息長く続けて、数年前から経済交流の道を探り始めた。姉妹提携団体も教育・学術、プロスポーツ、テレビ局と分野を広げている。
9月からは、つぼを重視する東洋式マッサージと、国家資格のあるフランスのエステ技術を学び合おうというユニークな交換研修制度も始まる。地元の農産物を使ったリキュールの新製品をワイン祭の場で発表した大分県日田市の「おおやま夢工房」の緒方英雄総支配人は「これまで福岡市が培ってきた交流の土壌があるので、取引の話がしやすい」と語る。
九州・沖縄八県の窓口としての福岡市と、アキテーヌ地方の26市町村と都市共同体を構成するボルドー市の交流は、距離の近さではなく、人の近さによる相互発展の可能性を示している。 |
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