ルネサンス・プロジェクトは、地場に埋もれている幻の焼酎を発掘・復興・革新!


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モノマガジンNo.542(2006.06.16発売号)

天空の粋神(てんくうのすいじん)

松の露酒造(宮崎/日南)本格芋焼酎25度 2,000円(税別)
monoマガジン
松の露酒造(宮崎/日南)飫肥城の大手門近くに立地する歴史ある蔵元。
工場は珍しい木造平屋建てで貯蔵タンクの多くは地下に埋め込まれている。

焼酎の飲み方でもっとも特徴的なのは食中酒としての楽しみと割り方スタイルである。料理や体調に合わせて「水のカクテル」のごとくに比率や温度帯、割る相手を選択できる。氷もボールアイスとクラッシュでは当然味わいは異なる。「この銘柄はロックが絶対にお薦め!」といわれても自由に水や氷を相手にカクテルを試してみるのが面白い。温度帯や割り方による新しい銘柄の個性が発見できる。

同じ銘柄でも最初は薄めの水割りで、食事をしながらだんだん濃くして、肉料理では湯割りにし、最後は生(き)で楽しむなんてことができる。よく言われるのは前の晩から水で割った「和水(わすい)」や「割り水(わりみず)」と呼ばれるやり方である。数日前から5対5で割った焼酎を「冷や」や「湯煎」して楽しむもので、これは確かに味わいがまろやかになり、香りも華やかである。

面倒な方には抹茶椀を使った方法もある。抹茶椀はそれ自体が焼酎向きで熱湯を先に注ぐと厚手の広口椀の形状からすぐに70度程度に温度が下がる。そこに焼酎をおもむろに注ぎ、茶筅(ちゃせん)で攪拌する。直後から部屋中に香りが広がり、味わいは甘露で柔らか味が増す。このスタイル、勝手に「ティーセレモニースタイル ショウチュウ」と名づけて海外のパーティーなどでデモンストレーションしている。理屈をこねて「ショウチュウとは!」と力説するよりもはるかに人目を惹きつける。

「天空の粋神」もオンザロックをイメージする銘柄であるが抹茶椀スタイルにすると強化麹の甘みがさらに強く感じられ、違う個性が見えてくる。夏の暑い日にあえて湯割りで楽しむと喉の渇きが一気におさまりダレヤメとなる。一度お試しを。

プロフィール/菱沼 勇人

オーバルワン株式会社代表取締役。SSI認定酒匠、きき酒師、焼酎アドバイザー、SSI東京支部役員。1961年神奈川県生まれ。慶応義塾大学在学中の84年に学生ベンチャーで起業、98年に独立創業し現職。情報通信など大手企業の商品・サービス開発や事業開発に20年以上従事、数多くのヒット商品を手掛ける。毎日数万行の消費者購買履歴をネット経由で取り寄せ、販売事実を基礎にした現場改善で繁盛店づくり、ヒット商品づくりに貢献する。ヒト、モノ、カネ、ITにプラスして地場産業など日本伝統文化の「イキ」を追求する。日本再生の現場主義経営者。

酒匠(さかしょう:Master of SAKE Sommelier)とは「きき酒師」の上位資格、目指すのは究極のテイスター。日本酒の酒米品種もきき分ける嗅覚を持つ。SSI認定。