ルネサンス・プロジェクトは、地場に埋もれている幻の焼酎を発掘・復興・革新!


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NYジャピオン363号(2006.07.21)
酒匠 菱沼勇人の のんだくれ日記
今週の逸品 決戦前夜
 京屋酒造有限会社 本格麦焼酎42度
NYジャピオン
97年フランスW杯アジア地区最終予選をテーマにした
金子達仁のノンフェクションが名前の由来。
シェリー酒の空き樽で5年貯蔵した原酒。
先日マドリッドから足を伸ばしてヘレスを訪問した。ジブラルタル海峡に近い海辺の町は英語名ではシェリーと呼ばれる。のんだくれの主目的は「TIO PEPE」で有名な「GONZALEZ BYASS」社を訪問し、キンキンに冷えたシェリーの飲み放題を楽しむこと。

直訳調の日本語ビデオによれば創業期に銀行家の「PEPEおじさん」に援助を受けたことから最高品質のものに「TIO PEPE」と名付けたのがブランドの由来だとか。樽内発酵や泡盛にも似た「仕次」などシェリー独特の製造工程や有名人のサイン入りの貯蔵樽など、なかなかに興味深かった。

工場見学コースの最後に出てきたのがシェリー好きのネズミくん。実際にシェリーグラスに小さな梯子を付けて工場の通路に置いてある。グラスに入った液体の色からして最高級の「オロロソ」が好きなようである。ガイドによればこのネズミ、見学中にも出てくることがあるとか。梯子を上って舐めている写真が掲示してある。「名前はアルチュー?」と聞いても残念ながら通訳してはもらえなかった。

日本でなら保健所に指摘されてお粗末工場の烙印を押されるところであるが、この遊び心がたまらない。試飲の結果はキンキンに冷えたフィノよりも常温の甘いタイプが個人的には好みでした。
プロフィール/菱沼 勇人

1961年生まれ。オーバルワン株式会社代表取締役。SSI認定酒匠、きき酒師、焼酎アドバイザー、SSI東京支部役員。学生ベンチャーで起業、98年に独立創業し現職。ヒト、モノ、カネ、ITにプラスして地場産業など日本伝統文化の「イキ」を追求する。日本再生の現場主義経営者。

酒匠(さかしょう:Master of SAKE Sommelier)とは「きき酒師」の上位資格、目指すのは究極のテイスター。日本酒の酒米品種もきき分ける嗅覚を持つ。SSI認定。