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| NYジャピオン373号(2006.10.06) |
| 酒匠 菱沼勇人の のんだくれ日記 |

今週の逸品「愛子」
鹿児島/三岳酒造/本格芋焼酎25度 |
「三岳」の蔵元の限定酒、今の酒屋で注文すると6ヶ月後に6本届く。島の愛子岳と愛子様誕生にちなんだ芋焼酎。さて、悠仁様ご生誕記念焼酎はいかに。
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夏休みに屋久島縄文杉トレッキングツアーに参加した。早朝4時40分ホテル集合、登山口で朝食をとった後、7時過ぎから標高差700メートル、片道11キロメートルの道程を往復した。カッパはサウナスーツとなり、最新の高機能素材のシャツもまったく機能せず、汗は重力で流れて靴に溜まる結果となった。
夕方6時前にはホテル到着、送迎車のクーラーですっかり冷え切った体を風呂で温め、屋久島の誇る芋焼酎「三岳」900ミリリットルと向き合う。数時間前、縄文杉近くで採取した沸き水で割った「三岳」を飲んでみたかったのだ。屋久島の水の良さが産んだ鹿児島の「島」焼酎である。標高1300メートルの世界遺産の森で採取した湧き水で割ってまずいわけがない。
一口飲むと驚くほど甘い、芋の甘さだけではない。「甘露」な味わいは細胞の一つひとつに染みていき、全身の疲れを心地よい酔いで包み込む。これまでに水の甘さを感じたことはなかった。疲れのせいなのか、三岳の特性なのか、水そのものも確かに甘いのであるが、焼酎との相性の良さは想像以上のものであった。
樹齢5000年のパワーは体に刺激が強かったのか、翌週末には39度の熱を出し、熱い夏の思い出となった。休暇をとっても「達成動機型強行軍」となるのは日本人オヤジの生物学的な特徴であるが、普段鍛えていないだけに精神的には水にとろけやすい。
プロフィール/菱沼 勇人
1961年生まれ。オーバルワン株式会社代表取締役。SSI認定酒匠、きき酒師、焼酎アドバイザー、SSI東京支部役員。学生ベンチャーで起業、98年に独立創業し現職。ヒト、モノ、カネ、ITにプラスして地場産業など日本伝統文化の「イキ」を追求する。日本再生の現場主義経営者。
酒匠(さかしょう:Master of SAKE Sommelier)とは「きき酒師」の上位資格、目指すのは究極のテイスター。日本酒の酒米品種もきき分ける嗅覚を持つ。SSI認定。 | |