ルネサンス・プロジェクトは、地場に埋もれている幻の焼酎を発掘・復興・革新!


ルネサンス・プロジェクトは、地場に埋もれている幻の焼酎を発掘・復興・革新させます

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モノマガジン390号(2007.02.16)
酒匠 菱沼 勇人の焼酎道
モノマガジン
グリーンムーン」八鹿酒造(大分・玖珠)/リキュール24〜25度

日本酒と比較すると焼酎のボトルは凝ったデザインは多い。ブランドならではの個性化という点では世界の蒸留酒と比較しても、バリエーションは豊富である。グレンリベットの三角ボトルやナポレオンブック、またラベルでは七面鳥のワイルドターキーやフェアローゼスなどは、決定的なボトル、ラベルの印象を残す。さらに味わいの個性がブランド力となる。

加えて海外メーカーにおいては蒸留所の名称がブランドであり銘柄バリエーションは「17年」など貯蔵年数等のスペック情報となることが多い。「ドンペリ」や「ティオペペ」などのように最高品質の限定生産品に創業者や一族にちなんだ名称をつけることはあっても醸造所や蒸留所の名称を越えるブランドとなるのは極めて稀である。

そもそも焼酎の場合には蔵の名称よりも銘柄の名称が上位概念にあるため、表ラベルには蔵の名前自体が表示されないことが多い。「いいちこ」や「銀座のすずめ」は聞いたことがあっても蔵元の名前は知らないということが多々ある。「森伊蔵」「佐藤」「村尾」など蔵の名称と銘柄が一致していることは極めて珍しい。

逆に蔵の名称を記載しないからこそブランド毎の自由度が高く革新的な酒が作れるということもある。既成概念にとらわれず本格焼酎ベースのリキュールがヒットしているように、ある意味での自由度と遊びが革新を生む。「銀座のすずめ」の八鹿(やつしか)酒造のつくる「グリーンムーン」という商品はブランドロゴ自体がないに等しい。ある意味で"グッドデザイン賞もの"である。それを見れば必ずそれとわかるデザインで「かぼす」をイメージする独自のボトルカラー。ビールやスパークリングワインで割るのが個人的に気に入っている。パーティーの食前酒としてもお勧めである。蔵元の自由な気風を楽しむ本格焼酎ベースのかぼすリキュールである。

世界の蒸留酒の中でもグラッパはボトルデザインで勝負する。ハートのグラッパはバレンタインの人気商品。伊ボッテーガ社のオリジナルボトル。オーデコロンのようなグラッパスプレーはエスプレッソにひと吹き、こんな遊び心はイタリアの蒸留所だからこそ。

プロフィール/菱沼 勇人

1961年生まれ。オーバルワン株式会社代表取締役。SSI認定酒匠、きき酒師、焼酎アドバイザー、SSI東京支部役員。学生ベンチャーで起業、98年に独立創業し現職。ヒト、モノ、カネ、ITにプラスして地場産業など日本伝統文化の「イキ」を追求する。日本再生の現場主義経営者。

酒匠(さかしょう:Master of SAKE Sommelier)とは「きき酒師」の上位資格、目指すのは究極のテイスター。日本酒の酒米品種もきき分ける嗅覚を持つ。SSI認定。