ルネサンス・プロジェクトは、地場に埋もれている幻の焼酎を発掘・復興・革新!


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■モノマガジン(2007.11.16日)
酒匠 菱沼 勇人の焼酎道
「八起」/太久保酒造/鹿児島県・大崎町/本格芋焼酎30度/4200円
2007年グッドデザイン賞受賞!
モノマガジン,八起
「八起」という「七転び八起き」にちなんだネーミングで開発された芋焼酎が「グッドデザイン賞」を受賞した。スウィングタイプで揺れ動くボトルは有田焼の白磁製、使い終わって廃棄するにはちょっと惜しい、ある意味でエコな容器である。この銘柄にはもうひとつのウラネタがある。先日NHKでも特集された冤罪事件、志布志事件(鹿児島事件)をご存知だろうか。今年春、12人の被告全員に無罪判決が出た鹿児島の公職選挙法違反事件で、警察に「主犯」扱いされた中山信一さんがこの蔵のオーナーである。

一代で農業生産法人を鹿児島有数の企業にした立身出世の方で、出馬当選後、支援者買収の嫌疑から逮捕・起訴され、取り調べは1年以上に及んだという。一切罪状を認めず、自白の強要にも屈せず、調書への署名をひたすらに拒み、企業の存続も危うい状況の中、自らの潔白を貫いた方である。

日本の検察制度では、起訴されればほとんどが有罪という。無実を証明することの難しさは想像を絶するものであった。無罪判決後、検察は控訴せず、無罪判決は確定した。まさに「八起」の精神である。

県内産の黄金千貫と国産米を使用し、河内源一郎商店の特殊黒麹と鹿児島の名水「湧水御前の水」で仕込んだ芋焼酎は深くこってりとした味わいと、厚みのある華やかな香りが特徴である。

人生、思いもよらない悲劇や深い挫折を味わうこともあるかもしれない。挑戦しつづける方にこそ贈りたい、ギフトにお勧めの本格芋焼酎である。

ボトルは高級白磁の有田焼(佐賀県・窯元)によるもの。一輪挿しとしてはもちろん、グッドデザインを生かしたボトルスタンドも面白い。

カートンボックスの和のタイポデザインも印象的。

土に埋めた甕では自然な対流で、力強いもろみから味わい深い焼酎が生まれる。「侍士の門」で知られる幻の蔵にはそのままずばりの看板も。

菱沼 勇人(ひしぬまはやと)

1961年生まれ。オーバルワン株式会社代表取締役。SSI認定酒匠(さかしょう)、きき酒師、焼酎アドバイザー、SSI東京支部役員。学生ベンチャーで起業。98年に独立創業し現職。ヒト、モノ、カネ、ITにプラスして地場産業など日本伝統の「イキ」を追求する。日本再生の現場主義経営者。

酒匠(さかしょう:Master of SAKE Sommelier)とは「きき酒師」の上位資格、目指すのは究極のテイスター。日本酒の酒米品種もきき分ける嗅覚を持つ。SSI認定。